主なぶどう品種
ナパ・ヴァレーは、上質なワイン用の葡萄を育てる理想的な気候条件に恵まれています。ナパ・ヴァレーではカベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネが広く栽培されている一方、ワイン愛好家を驚かせるレア品種の様々な葡萄が栽培されています。
カベルネ・ソーヴィニヨン
ナパ・ヴァレーでは、カベルネ・ソーヴィニヨンは赤葡萄の“王様”と呼ばれています。19世紀に植えられて今尚現存している木もありますが、ほとんどのカベルネ・ソーヴィニヨンは過去20年間に植替えが行われました。カベルネ・ソーヴィニヨンは葡萄でありながら、黒スグリ、グリーン・オリーブ、ハーブ、ピーマン、あるいはそれらとミントを混ぜ合わせた様々な風味をもつ独特の品種です。若いワインはボリュームたっぷりの赤身の肉に、熟成されたワインはロースト肉やステーキによく合います。あらゆるチーズにもお薦めです。
シャルドネ
シャルドネはナパ・ヴァレーで最も広く栽培されている葡萄品種です。フランス、ブルゴーニュ産の白ワインの王様はシャルドネから造られています。ナパ・ヴァレーのシャルドネは、ワイン試飲コンクールでフランスを破り何度も優勝しています。フランスで開催されたコンクールでさえも開催地を押さえて優勝を勝ち取りました。ナパ・ヴァレー産のワインは、フレッシュで軽めのタイプから、味わいが何層にも重なる、こくのあるものまで多種多様なタイプが揃っています。そのため、シンプルなシーフードから軽めの赤身肉料理まで、あらゆる料理に合わせられるのがナパ・ヴァレー産の特色です。
メルロ
メルロは、ナパ・ヴァレーで昔から栽培されていました。かつてはブレンド用ワインとして使われていましたが、1970年代初期にヴァラエタル(単一品種)ワインとして人気を博し、以来ワイン銘柄のひとつに加わりました。メルロから造られるワインは、チェリーに似た芳香があり、種を同じくするカベルネ・ソーヴィニヨンのハーブの感触があります。メルロに含まれるタンニンはカベルネ・ソーヴィニヨンのそれよりもソフトなので、年が浅い時点でもカベルネ・ソーヴィニヨンより美味しく飲めるのが特徴です。その一方、熟成したメルロの風味は洗練さを増し、カベルネ・ソーヴィニヨンに勝るとも劣らない重厚な味をお楽しみいただけます。メルロはカベルネ・ソーヴィニヨン向きのどんな料理にも合います。ポークや仔牛を使った軽めの肉料理にも是非どうぞ。
ピノ・ノワール
ピノ・ノワールは“移り気な気まぐれ品種“と言われ、その気まぐれが世界の最高級ワイン(ブルゴーニュ赤ワイン)を生み出す一方、栽培も醸造も非常に難しいとされています。フランスでは最高級のワインができるのは10年のうちほんの数年です。カリフォルニアでは、最高級のピノ・ノワールを誕生させるまで長い月日を費やしましたが、この8年から10年の間に目覚ましい進歩がありました。ピノ・ノワールはカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロよりもタンニンがソフトで色合いも穏やかな比較的軽いタイプのワインです。2年目から5年目で美味しく飲めるようになりますが、さらに数年熟成させると最高級の味にさらに拍車をかけたワインになります。
サンジョヴェーゼ
サンジョヴェーゼはイタリアの品種で、かつては新興的な存在でしたが、90年代に大きく飛躍しました。ナパ・ヴァレーでは、サンジョヴェーゼはその多くが醸造後すぐに飲むことができるワインとして生産されています。チェリー、紅茶、スパイスのほのかなタッチが幅広い種類の料理を引き立てます。カベルネ・ソーヴィニヨンよりも軽いのですが、こくはフランス料理を凌ぎます。フォーマルな食事でもピクニックでも楽しんでいただけるワインです。
ソーヴィニヨン・ブラン
ソーヴィニヨン・ブランは、“フュメ・ブラン”とも呼ばれています(フランスの一部では、“ブラン・フュメ”とも呼ばれています)。しばしば「ハーブタッチでフルーティー」と描写され、酸味の具合がちょうど良いその独特のキャラクターで、ますます人気上昇中のワインです。シャルドネがそうであるように、ソーヴィニヨン・ブランにも幅があり、爽やかで青草のタッチのものから、樫の木の香りのもとで熟したパイナップルのこくがあるタイプまで多種多様に楽しんでいただけるワインです。ソーヴィニヨン・ブランとフュメ・ブランは酸味がよいのでも魚介類の料理にぴったりです。
ジンファンデル
ジンファンデルは、カリフォルニアにもっとも適した多種にわたる品種で、19世紀のワイン醸造の主流でした。世界のジンファンデルの大部分がナパ・ヴァレーで栽培されています。軽さをお好みの方には飲みやすいレッド、重厚さを求める方には年数に応じた風味とこくを楽しんでいただけるホワイトか“ブラッシュ”など、ジンファンデル多様性に富んでいます。その多様性から、あらゆるワイン愛好家の方にも、またあらゆる料理にも喜んでいただけます。
ローヌ
ローヌ品種の中では、主に赤のシラーと白のヴィオニエ、イタリアの品種の中では代表的なサンジョヴェーゼだけではなく、バルベーラとドルチェットの人気が高まっています。